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新作「ひかげのほとり」についての情報を先日無事発表できました。
改めて本当に多くの方に支えて頂いたな、と感謝しております。ありがとうございます。
色々バタバタして少し遅くなってしまいましたが、拙いながら現在の心境を書かせて頂きたいと思います。
この作品には今まで以上に本当に多くの方に関わって頂きました。
特に「音」の分野が最も大きかったと思います。
これまで映画祭や講評会の時に音質や臨場感など「音」に関する問題をもっと改善したら良くなるのではないか、という意見を多く頂いて、今回の作品ではそれをきちんと解決したいと考えていました。
しかし、制作を進めるにつれ私だけで解決するには技術的にもなかなか難しい部分が出てきました。
そこで、有限会社ウェブアプトの小山博さんに相談させてもらい、今回の作品に関わって頂けるメンバーの皆様を紹介して頂きました。
小山さんには以降、収録の際の新潟遠征のアテンドから何から何まで総合的なサポートをして頂いています。
キャラクターの音声に関してはi-MEDIA 国際映像メディア専門学校の鈴木則子先生、生徒の皆様にご協力頂いて人生初めての声優オーディションを行い、キャストを選ばせて頂きました。
スカイプでのオーディションだったのですが、生徒の皆様の気迫がすざまじくて「本当に同い年の人たちなんだろうか…」と驚きました。
その後新潟の方でオーディションで選ばれた
石本未紗さん(フェイン役)、石田流星さん(ビトリー役)、近藤詠二さん(ティム役)、大胡明日香さん(オサリ役)
4人のキャストの皆さんとスタジオN-TRIBEにて収録を行いました。
N-TRIBEの井上一郎さんに録音を担当して頂き、納得が行くまでリテイクをさせて頂きました。
事前に何度もキャストで集まって自主的に練習をしてくださったようで、リハーサルの時点でとても完成度が高く、非常にスムーズに収録ができました。
本物の機材を前にして、本当に貴重な体験をさせて頂いて、改めてプロの世界の熱量と凄さを実感しました。
音楽はハヤシユウさんに依頼し、拙いながらもまとめた私の文章を元にイメージ通りの音楽を制作して頂きました。
一貫してモノクロで淡白だった画面が、音楽がつくことでメリハリがしっかりとついたので、シリアスな場面とコミカルな場面の差などがきちんと出てきました。
全ての素材が集まってから、小林伸嘉さんに効果音から収録した音声、音楽を全てお渡しし、MA作業をして頂きました。音の中にも複雑な奥行きができていて、右からの音がちゃんと右から聞こえるので、初めて聴いた時は鳥肌が立ちました。スピーカーで聴くと没入感が凄いです…ぜひ良い環境で発表したいですね。
完成後の映像を見て、音楽があり、環境音がある中で、自分で描いたキャラクターが喋って動く様子は本当に生きているようで
「ああ、これがアニメーションなんだな」ということを強く実感しました。
約一年前、紙の上の構想でしかなかったこの作品が、目の前で具現化されていく一連のプロセスを通して、映像に限らず「ものづくり」の奥深さを身を持って体験することができました。
現在、7月30日から始まる「筑波大学構成専攻有志展2019」での展示準備と同時に、各地の映画祭にこの作品を応募している状況です。これから多くの方にこの作品を見て頂けるよう頑張って行きたいと思います。
最後に、この作品に関わって下さった全ての方に感謝いたします。
2019/7/17 Mh-artworks